歩き通路は長時間、長距離の移動を伴うことから体調を崩すことがあります。
個人差はあると思いますが、私自身が経験したこと、その対処法を以下で記載していきます。
【マメ(肉刺)】
足の指、かかと、足の裏などあらゆるところにできました。避けて通れないといってもいいでしょう。
出来る条件はいくつかあって、
※長時間休憩しない。
※ 焦って(速足で)歩く。
※山道ではなく舗装された道を歩く(時間が長い)。
といったところでしようか。
個人差はあると思いますが、一般の山登りでは遍路より重い荷物でより長時間歩いてもー度もマメに苦しんだことは無いため、やはり長時間の舗装路が悪いのかと考えています。
対処法は諸説あり、靴のサイズが大きいと足が中で移動して指先が当たるため厚めの靴下にする、予めマメの出来そうな箇所にテーピングを施す等があるようですが私はいずれも効果なし。全行程の半分以上はマメに悩まされました。
経験上、理想は一時間毎に靴下まで脱いで休憩することですが、実際は先を急ぐあまり頻繁な休憩は現実的な対処方法ではなく、結局、宿で治療に頭を悩ませることとなります。
治療方法はすぐに針(ライターで熱して消毒する)で刺して中の水を抜くことですが、この際、針に糸を通して糸のみを残したままにすると糸が水の通り道になり、たまった水をー晩かけて抜くことが出来ます。(携行品には裁縫セットは必須)
【トイレ問題】
ずっと悩みのタネでした。
私は生まれつき胃腸が弱く、すぐにトイレに行きたくなります。これは歩き遍路に限らず今までの人生で常につきまとう問題でした。要するに一日に何回もトイレに行かなくてはならないのです。(もちろん「大」の話)
同じ悩みの方が他にどの程度いらっしゃるかわかりませんが、朝、順調だと思っても突然の便意に襲われることが珍しくなく、そのため、日常的にトイレの場所を意識して行動することになります。
これが歩き遍路だと大きな問題になるのです。
市街地であれば、コンビニの位置を予め把握しておき、早め早めに済ませる方法を取りますが、峠越えまたは町や集落の全く無いエリアですとどうしようもありません。結果、マナー違反は重々承知しているのですが、「つい道端で」ということが何回もありました。
この恐怖からホテルで泊まる場合は朝食を抜いたりもしてみましたが歩き遍路は昼食が保障されないこともあって、これは夕食まで全く食事抜きの危険があります。
各市町村にはもう少し歩き通路のルートにトイレを増設して欲しいのですが、何しろこちらの都合で催すものですから適切な区間が何kmおきというのもなかなか難しいところです。
ちなみに、この問題、女性は「小」でも同様かと思うのですがどうされているのでしようか。我慢するのでしようね、やっぱり。
【あせも(汗疹)】
私は相当な汗かきです。
あせもには何回もなりました。肌が弱いのが原因かと思いますが、5日以上の歩きの場合にはほぼ必ず、背中、腰回りに赤いブツプツが出来ました。
避けるためには化繊の下着ではなく、木綿がいいのはわかっているのですが、登山や遍路のように汗を大量にかく場合は綿100%の下着は厳禁というのが通説でして洗濯時の乾燥を考えると結局、化繊以外の選択肢はあり得ませんでした。
あせも·湿疹用の薬を常備していましたが、結局、その翌日も大量に汗をかくことになるのであまり効果はありませんでした。
【熱中症】
暑いのは全然苦にならない体質なのですが、一回ほどめまいに近い症状に見舞われました。
一回目は第一十四番札所·最御崎寺までの国道55号線の区間。おそらく空腹が原因かと思います。手持ちのカロリーメイトを食べつくし、その後はー定の区間毎に現れる自動販売機(なぜかコカコーラのものばかり)で何とかしのぎました。
二回目は香川県の国分寺近辺で長い時間飲み物が切れて自動販売機もみつからず頭がクラクラしてきました。ようやく入ったうどん屋で、まずは水をがぶ飲みしたことを覚えています。