第三回 三日目


※日誌の写真には位置情報(Exif情報)が付いています。移動時の目安や宿・食事場所の確認などにお役立てください。


2009年 2月23日(月)

5:00
起床。
6時には出発するつもりで準備開始。足が少々痛い、大丈夫だろうか。

6:00
出発。
雨は止んだようだ。辺りは真っ暗で小型ライトの明かりを頼りに進む。モンベルで購入した小指の先ほどもない小ささのLEDを使用したライトだが買ってよかった。
30分もすると目が慣れてくる。しかし急坂ばかりだぞこれは。

 

 


6:32
水呑大師着。
これ水は飲めるのだろうか。山道で体調を崩すわけにはいかないので、恐る恐る口にする。


まだ暗いので少々不気味


7:00
曇りではあるが、明るくなってくる。
途中で100m程先に犬が駆け上がっていくのが見えた。全く人の気配が無いこの場所で、幻視だろうか、それとも他の動物の見間違いか?


7:20
第二十番鶴林寺着。


庭の手入れはとても行き届いており綺麗なお寺である。
この前後で後から出発した同じ宿の人たちに抜かされる。やはり皆さん健脚だ。


7:51
納経所横の道から太龍寺を目指して出発。


8:56
途中、県道19号と交差する場所に東屋があり、休憩。
廃校となった小学校跡でトイレが借りられる。


空腹を感じ、ここで非常用のカロリーメイトを一本のみ食べる。
この後、再び登山である。他に食べ物はない。少々まずいかもしれない。
カロリーメイトは大事に取っておかなくては。


10:09
第二十一番太龍寺着。
以前来たときはロープウェイだったの山門を見るのは初めてである。ここにあったのか。


すでに自分を追い抜いた同宿の若者が納経所の先を指差し、「まだ登りますよ」と言う。見ると、本堂は石段を登って鐘撞き堂をくぐった先のようだ。
輪袈裟や山谷袋のみを身につけ、リュックは置いて登る。本堂は非常にキレイである。そうか、ロープウェイ駅はこの下にあったのかと以前来たときのことを思い出す。
納経所で納経をお願いしている最中にふと下を見ると地図が張ってあり、捨身ケ嶽経由で南に下る道に×がつけられており、「危険」と書いてある。
納経所の人に聞くと、「この道は誰も使いませんねえ」とのこと。あきらめきれずに悩んでいると、同じ宿で夕食をご一緒したベテランの男性がいたので再度確認すると、「狭い道だし、昨晩の雨だからぬかるんでいるでしょう」。
腹は決まった。元の山門を戻って県道28号経由で降りよう。
でも、今思うと距離もさほどではないので、捨身ケ嶽へ行き、戻ってからこのルートでもよかったのかもしれない。


12:06
民宿龍山荘の前で休憩。
小雨が止まないのでポンチョを羽織る。ここで、昨晩同宿のご夫婦に抜かれる。みんな速い。


13:04
阿瀬比地区到着。
遍路小屋があったので目の前のガソリンスタンドで買った缶コーヒーを飲みながら最後のカロリーメイトを食す。
しかし足が痛い。ここから先は平坦な道のはずだが。


13:20
と思ったら違った。
この遍路道は200m程度の高度を登るのだった。いよいよキツイ。腰が痛くなってきた。これはマズイかもしれない。
文字通り歯を食いしばって歩き、途中で、ベテランの男性を追い抜く。帰りの電車が気になって、段々早歩きになってしまう。


14:10
平等寺着。
今回写真のみとしてお参りは次回とする。駅までの距離がよく分からないので電車の時間に間に合うものか不安なのだ。


15:00
新野駅到着。
疲れた。。結局、次の電車までは一時間もある。
近くのコンビニに行き、ホットドック等を購入し駅へ戻って食べる。
これ、前回の最後と一緒ではないか。遍路道には食事所が無いのは予想はついていたのだが。
お寺でうウドンやソバを出したらいいのにと思うが、まあ食べるのは一日に数名の歩き遍路だけだろうから収支は合わないだろう。


列車が出る16:00が近くなると続々と高校生が駅舎に入ってくる。
そうか、今日は平日なのだった。列車は定刻に出発。車窓から外を見て、今日、自分はどの山を越えたのだろうかと考えていたが、そこかしこが濃い雲に覆われてよく分からない。結局、今回も雨にたたられた。

阿波エクスプレス神戸号→JR新幹線のぞみ50号で帰宅。家に着いたのは深夜0時近くだった。

歩いた距離:23.7km