第三回 二日目


※日誌の写真には位置情報(Exif情報)が付いています。移動時の目安や宿・食事場所の確認などにお役立てください。


2009 2月22日(日)

5:30
起床。
外は真っ暗だがとりあえず天気は大丈夫のようだ。今日は結構な距離を歩くので朝食抜きで早めの出発とする。

6:40
出発。
この時間でも市街地なので犬の散歩等でぽつぽつと人は行き交っている。眉山の麓には神社、仏閣が点在している。


7:03
二軒屋から国道55号へ。
交通量の多い単なる普通の国道をひたすら歩く。天気は曇りではあるが風がなく歩き易い。


陽が上ってきた。


8:00
コンビニで飲み物を購入。
自転車に乗った男性に「恩山寺はもうすぐだ」と声を掛けられ励まされる。


8:57
「お杖の水」に寄って国道に復帰する途中に国道沿いの洋菓子屋でお接待を受ける。
わざわざ走って追いかけてくれたのだ。


帰京して調べたところこのイルローザ小松島店は積極的にお接待することでニュースにも取り上げられていることが分かった。
頂いたお菓子は恩山寺で朝食代わりにいただいた。


9:19
第十八番恩山寺着。
車道から少し離れた場所にある山門は「ひっそりと建っている」どころか完全に放置されており、寺名を書いた扁額もない。
雨よけとしてか、近所の住人のものと思われる自転車が置かれており、車庫代わりに使われている。とは言え、門は門なので、ちゃんと山門から本堂に向かう。



イルローザでお接待していただいたお菓子を境内のベンチで食べた。


参拝を終え、山を下ると牛のお出迎え。


10:53
お京塚着。
この「お京」は不義の上で夫を殺し遍路に出たが、次の立江寺の鐘の緒に天罰のためか髪の毛が絡み付き、これを後悔してこの場所で余生を過ごしたいう。
これはその記念の塚だ。横から中を見られるが少々不気味だ。


11:08
第十九番立江寺着。
恩山寺とは異なり、学校や商店街などが密集した場所にあるお寺で本堂もりっぱなものである。山門までの道も商店が建ち並び参道と呼べるものである。


山門前の和菓子屋で売っているという「立江もち」を楽しみにしていたのだが残念ながら売り切れとのこと。代わりに小さなモナカを購入。足の甲が痛くなってきたため、ここで少々休憩。


12:10
立江寺を出発してすぐ、男性に声を掛けられる。お接待だ。
クルマのトランクを開けて「何がいい?」と聞かれ缶コーヒーをいただく。
何と暖かい。寒くなってきたところなのでありがたい。接待用に幾つかクーラーBOXを用意して近所を巡回しているようだ。
後で聞くと宿で出合った人たちも全員が接待を受けていた。ある遍路を扱った本にもこの方と思われる男性が出てくるので少なくとも何年も前からこの活動をされているのだろう。頭が下がる思いである。


12:48
狭い遍路道をてくてく歩く。
クルマのすれ違いも困難に思える道で少々怖い。
途中、左手の太いバイパス側にウドン屋を発見。空腹だったので肉ウドンを食べる。


おにぎり二個を無料でお接待いただき、金子やならそんなに時間はかからないからコーヒーでも飲んで行けと勧められる。
店にたむろしている他のお客さんから色々声を掛けられる。明日は、鶴林寺、太龍寺の参拝のち、新野駅に夕方15:30程度に到着する必要があると言うと、「ギリギリだなあ」とのこと。やや不安になる。明日は早く出発しよう。


14:30
急な腹痛に襲われたところ、接待所のような小さな「おだや」という商店を発見。
お店の人お願いして、店の外の簡易トイレを借りる。助かった。
お店の方にはもう少し休んでいけばと声を掛けられたが先を急ぐので失礼することにした。少々申し訳ないことをしたかもしれない。


14:43
川沿いの道をてくてく歩く。ここも歩道らしく歩道は無く、トラックが通る際などは工場やお店の敷地内に逃げてたびたびやり過ごす。
雨がひどくなり休憩所でポンチョを着用。


通り沿いには雛人形を飾った店が増えてくる。
ここ勝浦は雛飾りで有名なのだ。ちなみに千葉県にも勝浦という市があり、そちらの雛祭りも見たことがある。元祖はここ徳島県が発祥のようだ。


15:07
生名地区到着。やや宿には早いので、コンビニに向かう。
途中、大きな体育館のような場所が雛飾りのメイン会場のようだ。


ちょっと見学しようと中に入る。
強烈な量の雛人形が飾られている。出ようとすると受付に「入場料」の文字が。しまった、有料だったのか、タダで入場してしまった。
出る際に払おうとすると受付の女性が「ちょっと覗いただけでしょ?いいわよ、お接待、お接待」とのこと。非常に申し訳ないことをしたと反省。


15:43
旅館・金子や到着。


6畳程度の広さの部屋を案内される。部屋は独立しているのだが引き戸に鍵は無い。全然気にはならないが。。。
風呂は大きな湯船なのはいいのだが、蛇口から湯が出ない。湯船から湯を汲んで体を洗うのは小学生以来だと思う。


夕食時に他の宿泊客から話を聞くと全員が通しでの歩き遍路のようである。この雨では太龍寺の下りはぬかるんで時間がかかりそうとの話もあり、翌日は朝食抜きを決断。早い時間に経つので当日中に宿泊費の精算を済ませる。


歩いた距離:24km