第八回 五日目


※日誌の写真には位置情報(Exif情報)が付いています。移動時の目安や宿・食事場所の確認などにお役立てください。


2010年7月14日(水)

6:54
宿を出発。
朝食時には轟音とも言えるほど土砂降りだったが出発時にはなんとか小降りになった。
例のハンガリー人は全く起きる気配がない。一昨日も10時ごろにのんびり出発したそうだ。元気なのかどうかよくわからないガイジンだ。


7:03
ここから北上するのだが、昨晩、宿の主人に南側の21号線のルートを勧められたためこちらの道を選択。
この主人に「マメが出来にくい靴紐の結び方」を教わった。足首の穴二箇所にのみ紐を通し強く絞めると足首が固定され、指先が靴に触れないのだという。何かの遍路関係の本で読んだ記憶があるが、これはここのおやじさんの話が記事になったとのこと。
確かに楽な気がする、既にマメだらけなのでこれから予防にはならないが早く知っていればよかったかもしれない。


9:03
小さな集落で休憩。
このベンチは歩き遍路用の手作りだと思う。有難い。
とにかく、この県道は人っ子一人通らない。クルマが1時間に2台程度通過したのみ。


山側のコンクリート製の法面も一面コケがびっしり。


9:31
途中に養鶏場らしきものを発見。放し飼いだそうだ。


10:05
いきなり土砂降りの雨。
ちょうど遍路小屋がありしばし休憩する。ここにはクーラーボックスがあり、冷えた麦茶がたくさん入っている。
明らかに今朝仕込んだばかりである。ありがたいことだ。
ここで、今回からもって来ている足首に巻くスパッツ(ゲイター)を装着。これで靴の上部からの雨の進入は無いはずだ。


11:41
ひさしぶりに商店を発見。目の前に休憩場所もあるのでここで休憩。
とにかく足が痛い。



12:14
通りがかりの男性に声を掛けられる。
ねぎらいの言葉とともに、ジュースのお接待。バヤリースである。久しぶりに見た気がする。ありがたい。


13:45
清水川荘の前の遍路小屋で休憩。
この清水川荘は当初の宿泊予定地だったのだが、こうしてみると何も無いところにあることがわかる。
ただ、この後、ここに宿泊した人に聞くと、基本的にボランティアが運用しているため色々と行き届かないところもあって、民宿だと思わないほうがいいそうだ。


14:30
宿毛市に入りダムを越えて延々と遍路道を行く。


延光寺はもうすぐだ。


16:10
第三十九番延光寺着。
比較的広くきれいな寺だ。目洗いの井戸なるものがある。


前の金剛福寺と同様にここにも亀の伝承があり、亀の石像が立っている。背中に鐘を背負っておりなかなかユニーク。


延光寺を発ち本日の宿に向かう


17:34
鶴の家旅館着。
先ほどの延光寺はこの宿を越えた場所にあるので少々戻ることになった。延光寺参拝は明日でもよかったかもしれないが、納経に間に合いそうだったので今日済ませておくことにした。
典型的な民宿で、駅に近いためか仕事目的と思われる団体さん等、多数の宿泊客がいた。お遍路さんも自分以外に一名宿泊していたようだ。


早めの予約のおかげか、広い部屋を占有し気持ちがいい。
3階のため見晴らしもよいが、大量の虫が明かりを求めて窓にへばりついており、数十匹が部屋に入り込んで寝るまでに一苦労した。
この日は夜に地震があった。

 


歩いた距離:30.7km