第八回 六日目


※日誌の写真には位置情報(Exif情報)が付いています。移動時の目安や宿・食事場所の確認などにお役立てください。


2010年7月15日(木)

6:49
出発。しばらく国道を行く。


8:25
宿毛市内手前の休憩所で休む。


目の前に竹大師という小さなお寺があった。
正式には善照寺というようだ。道路から階段を下った見つけにくいところにある。ここに竹があるわけではなく、弘法大師がこの近辺の水田の開発時に竹を植えて治水したことが由来のようだ。


8:55
宿毛市内を通過。
大きな市街を通るのは久しぶり。


10:04
松尾坂手前で牛のお出迎え。


案内板に「もうすぐ伊予」の文字が。
ここは松尾坂入口の里山で人通りは無い奥まった場所。この看板は歩き遍路のためにわざわざ設置されたものだろう。


10:19
番所跡からいよいよ松尾坂を目指す。



11:21
松尾坂着。
宿毛湾が見える。


300年以上前の「ここから伊予の国」(宇和島藩)「ここから土佐の国」(土佐藩)の古い石碑(境界碑)がある。とうとう愛媛県に到着した。


11:58
この先、相当な距離を下ってから道を間違えたことに気が付く。
本当は境界碑の先の休憩所を分岐すればいいのだが、ハイキングコースらしき道を直進してしまった。40分近いロス。
やっと峠まで戻ると例のハンガリー人が居る。
今回も別な男性(もちろん日本人)と一緒のようだ。相手はこの彼にお任せすることにして、簡単に挨拶をして先に出発する。


13:54
小さな市街を抜ける。
自動販売機で立て続けにジュースを2本飲む。雨は完全に上がり、とにかく暑い。


15:01
農道のような遍路道を延々と歩く。
あぜ道で再び休憩。写真には写っていないが一面赤とんぼだらけだった。
暑いのは全然平気だが、足のマメがとにかく痛くてゆっくりとしか歩けない。足の裏もしびれるように痛い。靴のクッションが全く無いように感じる。
この時点で、今日の観自在寺参拝はあきらめる気持ちになっていた。宿が寺の目の前だからまあいいとしよう。


15:28
小さな集落を延々と歩く。
道も舗装されており見つけた遍路小屋も新しい。
併設されている手洗い場所が二段階の高くなっており、おそらく足を洗うように出来ているのであろう。至れり尽くせりだ。
愛媛県に入って、町並みも行き交う自動車も新しいものが目立ち、外車も見かけるようになった。街中に近づいているのだろう。


16:21
八百屋のおじさんにみかんをもらう。
県境を越えたとたんにみかんのお接待とはさすがに愛媛だ。中央に八百屋のおじさんが見えるだろうか。ありがとう。
これは宇和ゴールドという名産品らしく、宿で食べたがとにかく美味であった。


16:24
国道に並行している川沿いの道を歩く。
ここは蛍が飛び交うそうだ。確かにきれいな川だ。
しかし、あと3kmが遠い。ともかく足が痛い。



17:15
本日の宿山城屋に到着。
第四十番観自在寺は目の前だが本日はここで時間切れ。
ここは典型的な旅館の門構えで、相当古くからあるようだ。
小さい旅館に見えるが奥に長くて意外にも広い。おそらく増築しているのだろう。


夕食はとても豪華で、以前から食べたいと思っていた「鯛そうめん」が出た。
夕食に同席した岡山からという初老のご夫婦のご夫人は、「旅館というからどんなところかと思ったら、床が傾いていてびっくりした」とのこと。
自分としては今までの中で最高レベルに近いと思っていたのだが、ずいぶんとお上品な育ちのようだ。


歩いた距離:25.8km