第七回 二日目


※日誌の写真には位置情報(Exif情報)が付いています。移動時の目安や宿・食事場所の確認などにお役立てください。


2010年3月21日(日)

7:00
出発。
TVのニュースの通り中国からの黄砂で辺りはうす雲り。マスクもなしで大丈夫なのだろうか。


7:03
焼坂峠を行く予定だったので宿の前のコンビニ脇の道を目指したが、看板が出ており、工事中で相当に理不尽な迂回をしなくてはならないようだ。
国道を行くと長いトンネルを歩かなくてはならない。悩んだ末、国道を行くことにする。
翌日になって知ったが、当日この焼坂峠の迂回路を通ったお遍路さんのお話では、迂回路の案内が分かりにくく迷って時間をロスしたそうだ。


7:13
焼坂トンネル。
約1kmあり、歩道も狭く、やや怖い。出た直後は中土佐町。
人間を感知して歩行者ありの掲示板が自動で点灯する仕組みだが、それでもこの歩道の道幅を歩くのは怖い。


8:44
添えみみず遍路道に入る。


先行したお遍路さんがお婆さんからのお接待を受けているようで話し込んでいる。
私を見つけると「じゃあ、私はこれで」と先に行ってしまった。
このおばあちゃん、お遍路さんと話すのが楽しみのようで、パンフレットと手作りの巾着、おせんべいなどを下さった。農作業用と思われる小屋で来る人を待っているようだ。
ここはニラが名産のようで、小屋の中はニラのにおいがした。よく見ると巾着を入れた袋も「高知県 にら」とシールがしてある。


8:56
すぐに遍路道が行き止まりになり、右折して整備された道を行く。
山の中でいったい何かと思うと、高速道路が建設中だ。旧来の遍路道は高速道路で遮られて、下をくぐってまた遍路道に戻るルートになっているようだ。
事前にインターネットや地図で情報を得ていたが、「工事中のため通行不可」とはこのことだったのか。しかし風情に欠けるものだ。
高速道路は未開通のようだが、開通後はところどころにある休憩用ベンチで高速を行くクルマを眺めることになる。この道が歩き遍路専用に作られたかと思うと、少々痛快にも思えてきた。まあこのコストは建設費用に上乗せされるのだろうけど。


遍路以外通らないと思われる階段道を過ぎて、


山道に入る。


10:36
県道に合流。そのまま国道を横切って、再び国道を沿うように遍路道を行く。


11:58
先行していた他のお遍路さんと合流。この辺りから猛烈な風が吹き始めており、口々に「寒い」を連発している。
雪椿という名所の休憩所で一休み。


13:05
コンビニでおにぎりとおでんで昼食。
考えるとコンビニのおでんを食べるのは初めてだ。風のため寒かったので温かいおでんはとてもありがたい。
食事は出来れば地元の食堂等で食べたいところだが、そうタイミングよく食事場所は見つからない。


14:32
道の駅 あぐり窪川到着。お寺までもう少しのはずだ。


この近辺では既に桜が満開。


15:14
第三十七番岩本寺着。


途中の商店街や山門前の階段に絵馬のようなものに人形の絵を描いた板がたくさん飾られている。「四万十街道ひなまつり」ということだ。昨年の勝浦のひなまつりから一年経ったのか。


16:09
久しぶりの参拝を済ませて、宿坊へ。
噂通りとても部屋はキレイだ。予約しておいたためか一人部屋。他のお遍路さんは4人程度の相部屋の人もいるようだ。


室内は禁煙なので、携帯灰皿を持ってベランダに出ると、事前の情報通りにお寺の裏手に列車が通っている。
四国は全てディーゼルなので、余計な架線等はなく、風景に溶け込んでいる。


夕食時に、なんと前回須崎で別れた大阪の男性に遭遇。
この人は「国民宿舎土佐」で同部屋だった人だ。私と同じ今回の連休を利用して六ヶ月ぶりに遍路再会ということのようだ。お互い、会社勤めなのでお互い似たスケジュールになるのはあり得るのだが、それにしても驚いた。


歩いた距離:27.6km