※日誌の写真には位置情報(Exif情報)が付いています。移動時の目安や宿・食事場所の確認などにお役立てください。
2009年7月20日(日)
7:16
ロッジ尾崎出発。
女将さんがいつまでもいつまでも見えなくなるまで頭を下げて見送ってくれ、非常に恐縮する。

7:44
夫婦岩到着。
トイレに行きたくなり、駐車場まで降りてみたが、使用に耐えられない汚い状態だったので我慢する。これは女性では無理だなあ。

9:29
高知県海洋深層水研究所。
看板には独立行政法人とあり、看板だけではなく、四方がガラス張りの独特のデザインのりっぱな建物である。
よく見ると、警備用の監視カメラがたくさんある。ここ、何してるところなんでしょう。

9:46
休憩所があったので小休止。
ここにはホワイトボードがあり、みなが思い思いに感想を書けるようになっている。
読むと昨晩ここに泊まった人がおり、今日も一時間ほど前にここを通過した人がいるようだ。自分は気後れして書くのを遠慮する。

10:43
弘法大師青年像が見えてくる。
ここまで、半島の先が次々に現れ、気持ち的にどこが先端なのか目標を失いかけていたのだが、近づくと海はあまり見えなくなり、やや唐突に大師像が現れる。ピカピカで大きすぎて雰囲気ぶち壊しの気がするがみなさんいかがでしょう。
ともあれ、もうすぐ御厨人窟が近いのは間違いない。やる気が出てくる。

10:48
御厨人窟着。
なぜか洞窟の中に入らなかった。今考えても不思議だが、気持ち的に先を急いでいたのだろうか。
ここは真に神聖な場所なので何かに拒まれていたのかも。

11:00
最御崎寺の登り口到着。

11:20
第二十四番最御崎寺着。
意外と早く着いた。この辺りで雨がぽつぽつ降ってきた。何とかポンチョ無しでいけるだろうか。

11:50
遍路道に向かう途中で、「遍路センター」に付属する休憩所でトイレ休憩。
紙コップコーヒーの自動販売機があったので少々休憩することにする。するとものすごい雨音が。。
これではポンチョ無しの移動は無理だ。一息入れた後、ポンチョを取り出す。この休憩所にはお土産も売っているのだが、連休中にもかかわらず人は少ない。
店員さんに次の津照寺はまでの道を尋ねると、「よく分からないけどスカイラインを北上したら一本道」とのこと。遍路センターを出て言われるまま右に折れ、山道を登る。しかし、雨が激しいなか、歩道が無い道は怖い。地図を確認すると反対方向に向かっているようだ。思い直して、Uターンして道を下る。

しばらくすると道はつづら折れになり、眼下が一望できる。
しかし、このガードレールは腰の高さもなく、高所恐怖症でなくても怖い。歩道も片側のみでしかも、右・左で交互のため、時々道を横断しなくてはならない。
まあ、仕方が無い、人が歩くことは想定していないのだから。

12:47
国道に出る。
歩道は広く、延々とハイビスカスが植えられており、南国情緒いっぱいである。
へんろみち保存協力会の遍路地図では平行して走る一本内側の旧道を勧めているが、国道を歩くことにする。

14:08
第二十五番津照寺到着。
山門の前の道は反対側が入り江になっており、まさに港のお寺である。
参道前の古い道しるべにはお寺の名前が旧名の「津寺」になっている。長い階段を上ると新しい本堂がある。
日曜日ということもあり、参拝者は多い。階段を下って納経所に到着すると、ロッジ尾崎で道を尋ねていた例の外人さんに出会う。一緒にいるのはロッジ尾崎で同宿していた男性である。
話を聞くと今朝、途中で合流し一緒に歩いているのだそうだ。今日の宿はこの近くでこのまま宿に行くには早すぎるので納経所の前でゆっくり休憩する。

室戸市内に近いためか境内から見える漁港も栄えているように感じる。

15:16
宿に到着。
外見に驚き、一旦通り過ぎてしまった。もちろん間違いではない。まるでとっくの昔に廃業しているかのようなたたずまい。
通されるであろう、二階はどこも外観はボロボロである。玄関で声をかけるとお年寄りの女将さんが出てきた。早めの到着を詫びるが、どうぞどうぞと二階に通される。
通された部屋は10畳はある部屋だが、入り口の板張りが完全に死んでおり、踏むとギシギシ言う。畳は明らかにベタベタしており、早速冷房を入れる。
布団も少々湿った感じがして、これはこの建物全般の風通しが悪いせいだろう。お風呂は普通の家庭風呂だが、四隅は黒くカビが生えており、シャワーで簡単にボロボロと剥がれ落ちる。
ポンプ式の入れ物の中に、シャンプー、ボディシャンプーはいずれも一滴も無く、あきらめて石鹸だけで、体や頭を洗う。
部屋に戻って一息入れるがテレビは旧式の100円を入れる方式だったのであきらめ、テレビ台の下にある雑誌をぱらぱらと読む。
今年の春の日付のものがあるため、何が月ぶりの営業というわけでもないようだ。しかし、部屋の中にケース入りの日本人形が二体も飾ってあるのは何だろう。変な想像をしてやや怖い。
衝撃なのはトイレである。男性用の「小」は全く掃除がされておらず、真っ黒。大は水がほとんど流れず、本当に困る。どうやらポンプが死んでおり二階のタンクに水が来ていないようだ。
夕食はまあマトモで部屋に持って来てくれた。翌日は時間があれば、神峯寺を参拝してから麓の宿に泊まるつもりで早めの出発なので早く寝ることする。

歩いた距離:21.3km